歯科医院 カウンセリング改善|スタッフ教育で医院が変わる理由 - 株式会社LUCHT

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歯科医院 カウンセリング改善|スタッフ教育で医院が変わる理由

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近年では、ドクターは診断や医学的な説明に専念し、患者さんの悩みや希望を聞き取る役割をスタッフが担う体制を導入する歯科医院が増えています。

この役割分担により、ドクターや歯科衛生士が本来の業務に集中しやすくなるだけでなく、患者さんと向き合う時間も確保しやすくなります。また、継続的なカウンセリングを通じて信頼関係を築くことで、定期検診への来院につながることも期待されています。

スタッフ主体のカウンセリングは、患者満足度の向上と医院運営の両立を目指す取り組みとして注目されています。

この記事を読むと、歯科医院のカウンセリングをドクター中心からスタッフ主体へ改善し、患者満足と院内業務を両立させる具体的な手順が分かります。

目次

スタッフでも実践できるカウンセリング体制の作り方

「カウンセリングは院長やドクターが行うもの」と考えている歯科医院は、少なくありません。

実際に多くの医院では、患者さんの来院後に初診・検査を行い、その後の診断、治療説明、カウンセリングまでをドクターが一人で担当しています。

ドクターが患者さんへ直接説明することは、とても大切です。

一方で、診療時間が限られる中、患者さん一人ひとりの悩みや希望、不安まで丁寧に聞き取る時間を確保することは簡単ではありません。

そのため、次のような状況が起こりやすくなります。

  • ドクターの説明時間が長くなり、診療が押してしまう
  • 患者さんの本音や不安を十分に聞き取れない
  • 治療方法を説明しても、「少し考えます」と持ち帰られてしまう
  • スタッフは受付や診療補助が中心となり、患者さんとの対話が少なくなる
  • ドクターに業務が集中し、医院全体の負担が大きくなる

この問題は、ドクターの説明が足りないことだけが原因ではありません。

患者さんが何を大切にしているのか、どのような点に迷っているのかを整理できないまま、治療説明へ進んでいることも大きな要因です。

そこで重要になるのが、ドクターとスタッフの役割分担です。

ドクターは診断や医学的な説明を担当し、歯科衛生士やTC(トリートメントコーディネーター)は、患者さんの悩みや希望を聞き、不安や優先順位を整理します。

スタッフがカウンセリングに関わる体制を整えることで、患者さんとじっくり向き合う時間を確保しやすくなり、ドクターも診療に集中しやすくなります。

なぜスタッフによるカウンセリングが必要なのか

患者さんが治療を選ぶときは、治療内容だけでなく「本当に自分に合っているのか」「費用はどう考えればよいのか」といった不安も抱えています。

ドクターは診断や治療の説明という重要な役割がありますが、診療時間には限りがあります。そのため、患者さんの背景や価値観まで深く聞く時間を十分に確保することが難しい場合もあります。

そこで重要になるのが、スタッフによるカウンセリングです。

近年の医療分野では、医療者が一方的に説明し同意を得る従来型のアプローチに加えて、医療者と患者がそれぞれの専門知識・経験と価値観・希望を持ち寄り、共に治療方針を決めていく「共有意思決定(シェアード・ディシジョン・メイキング、SDM)」という考え方が広がっています。SDMでは、患者の価値観や好みを踏まえて治療目標や計画への理解を深めていくプロセスが重視されており、こうした関わり方の実践が患者の治療満足度向上につながることも報告されています。歯科の現場でも、一方的な説明にとどまらず、患者が優先したいことや避けたいことを丁寧に聞き取り、その価値観をベースに治療方針を組み立てていくことで、より納得感の高い治療結果につながるという指摘があります。

LUCHTでは、ドクターとスタッフの役割を分ける体制づくりを支援しています。例えば、

  • ドクター:診断・医学的な説明・治療方針の決定
  • スタッフ:悩みや希望のヒアリング、不安の整理、患者さんが納得できるよう支援する

という役割分担です。

スタッフが患者さんの本音を丁寧に聞き取り、その内容をドクターへ共有することで、患者さんに合った提案につながりやすくなります。

カウンセリングは「代わりに説明する仕事」ではありません。

患者さんが安心して治療を選べるよう、気持ちや考えを整理する役割が求められます。こうした対話を通じた合意形成のプロセスこそが、SDMが重視する「共に決める」というあり方に通じています。

スタッフ主体のカウンセリング体制を作る3つのステップ

体制づくりは、一度に大きく変える必要はありません。まずは次の3つのステップから始めると、院内でも取り組みやすくなります。

STEP1  役割を明確にする

最初に行いたいのが、誰が何を担当するのかを決めることです。

例えば、

  • ドクターが診断する
  • 衛生士が初診カウンセリングを担当する
  • TCが治療内容や選択肢を整理する

というように役割を分けます。

担当が曖昧なままだと、患者さんへ同じ説明を繰り返したり、必要な情報が共有されなかったりする原因になります。医院全体で流れを統一することが大切です。

この役割分担を考えるうえで参考になるのが、医療現場で広く運用されているインフォームド・コンセント(説明と同意)の考え方です。

医療機関のガイドラインでは、患者が病状や治療内容について十分な説明を受け、理解したうえで治療方針を選択・同意するプロセスとして位置づけられており、説明のタイミング(初診時、治療方針が固まった時、内容に変更が生じた時など)や、説明すべき範囲(診断名、治療の目的・内容、他の選択肢、患者の自己決定権など)が具体的に定められています。歯科医院でスタッフ主体のカウンセリング体制を設計する際も、「誰が」「いつ」「何を」説明・確認するのかをこうした考え方に沿って整理しておくことで、担当が変わっても抜け漏れのない対応がしやすくなります。

STEP2  ヒアリング項目を統一する

スタッフごとに質問内容が異なると、患者さんから得られる情報にもばらつきが出ます。そこで、ヒアリング項目をあらかじめ決めておくことがおすすめです。例えば、

  • なぜ今治療しようと思ったのか
  • どんなことに困っているのか
  • 見た目・長持ち・費用など、何を優先したいのか
  • 治療への不安はあるか

といった内容です。

LUCHTの研修でも、「見た目・機能・耐久性・治療期間」など、患者さんが何を大切にしているのかを整理する質問を取り入れています。

「保険か自費か」を最初に聞くのではなく、「どのような治療を望んでいるのか」という目的を先に確認することが、提案しやすいカウンセリングにつながります。

STEP3  カウンセリングの型を統一する

質問内容だけでなく、進め方も統一すると再現性が高まります。LUCHTでは、次の5つの流れを基本としています。

  1. ヒアリング
  2. 提案
  3. 提案した理由を伝える
  4. 比較して整理する
  5. クロージング

例えば、患者さんが「白い歯にしたい」と話した場合、そのままセラミックを説明するのではありません。

「いつまでにきれいにしたいですか」「どのような場面で気になりますか」と背景を聞きます。

その上で、患者さんの希望に合わせた治療方法を提案します。さらに、「なぜこの方法が合っているのか」を伝え、ほかの治療方法との違いも整理することで、患者さんが選びやすくなります。

説明だけで終わるのではなく、患者さん自身が納得して判断できる状態を目指します。

院内で定着させるためのポイント

体制を作っても、実践する機会が少ないと定着しにくくなります。そこでおすすめなのが、ロールプレイを継続することです。

患者さん役とスタッフ役に分かれ、実際の会話を練習します。話し方だけでなく、

  • 質問の順番
  • 共感できているか
  • 提案が患者さんに合っているか

などを振り返ることで、改善点が見えやすくなります。

LUCHTでも、多くの医院でロールプレイとフィードバックを繰り返しながらスキルを高めています。

また、カウンセリング内容を記録するシートを作ることも有効です。患者さんが何を重視しているのかを記録しておくことで、担当者が変わっても情報を引き継ぎやすくなります。

スタッフ全員が同じ基準で対応できる環境づくりが、医院全体の質の向上につながります。

スタッフ主体のカウンセリングで医院全体の質を高めよう

スタッフがカウンセリングに関わる体制を整えることで、ドクターは診療に集中しやすくなり、患者さんは自分の悩みや希望を相談しやすくなります。

こうした役割分担は、業界団体による資格制度が整備されるほど実務的な重要性が認識されている分野でもあります。日本歯科TC協会では、患者コミュニケーションや医院経営に関する体系的な講習・認定試験を通じてTCを育成する資格認定制度を設けており、スタッフが体系立てて学びながらカウンセリング力を高められる環境が整いつつあります。

重要なのは、スタッフが治療を決めることではありません。患者さんの思いや不安を整理し、納得して選択できるよう支えることです。

そのためには、

  • 役割を明確にする
  • ヒアリング内容を統一する
  • カウンセリングの流れを共通化する
  • ロールプレイで改善を続ける

という仕組みづくりが欠かせません。

LUCHTでは、こうした仕組みを医院ごとに合わせて設計し、スタッフが自信を持ってカウンセリングを実践できる体制づくりを支援しています。

「ドクターに業務が集中している」「スタッフにも患者さんとの対話を任せたい」とお考えの医院様は、まずは現在のカウンセリング体制を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。

よくある質問

Q. 歯科医院のカウンセリングはドクターが担当するべきですか?

A. ドクターだけが担当する必要はありません。診断や医学的な説明はドクターが行い、患者さんの悩みや希望のヒアリングはスタッフが担当するなど、役割を分担することで、患者さんと向き合う時間を確保しやすくなります。

Q. スタッフがカウンセリングを担当しても問題ありませんか?

A. スタッフが患者さんの悩みや希望を整理し、ドクターへ共有する役割を担うことは一般的な取り組みの一つです。治療方針の決定や医学的な判断はドクターが行い、それぞれの役割を明確にすることが大切です。

Q. スタッフによるカウンセリングは何から始めればよいですか?

A. まずは役割分担とヒアリング項目を統一することがおすすめです。誰が何を担当するのかを決めたうえで、患者さんへ質問する内容やカウンセリングの流れを共通化すると、院内で実践しやすくなります。

Q. カウンセリングでは最初に「保険か自費か」を聞くべきですか?

A. 最初に確認したいのは、患者さんがどのような治療を望んでいるかです。見た目や機能、費用、治療期間など、患者さんが何を重視しているかを把握してから提案を行うことで、納得感のあるカウンセリングにつながりやすくなります。

Q. スタッフのカウンセリング力を定着させるにはどうすればよいですか?

A. ロールプレイとフィードバックを継続することが定着のポイントです。実際の患者対応を想定した練習を繰り返し、質問の仕方や提案内容を振り返ることで、スタッフ間の対応品質をそろえやすくなります。

まとめ

本記事では、歯科医院におけるスタッフ主体のカウンセリング体制の作り方について解説しました。ポイントを振り返ると、次の3つです。

  • ドクターとスタッフの役割を明確に分けることで、患者さんと向き合う時間を確保しやすくなる
  • ヒアリング項目やカウンセリングの流れを統一することで、スタッフでも再現性のある対応ができるようになる
  • ロールプレイやフィードバックを継続し、医院全体でカウンセリングの質を高めることが重要である

スタッフ主体のカウンセリングは、単にドクターの業務を減らすための取り組みではありません。患者さんの悩みや希望を丁寧に把握し、一人ひとりが納得して治療を選択できる環境をつくるための仕組みづくりです。

LUCHTでは、歯科医院ごとの課題や診療体制に合わせて、スタッフ教育やカウンセリング体制の構築をサポートしています。

「ドクターに業務が集中している」「スタッフのカウンセリング力を高めたい」「医院全体で患者さんとの対話の質を向上させたい」とお考えの方は、ぜひLUCHTの無料相談をご活用ください。

運営者情報

項目内容
会社名株式会社LUCHT(ルフト)
代表市村 明日菜
所在地〒251-0055 神奈川県藤沢市南藤沢20-18 長塚第一ビル7階A号室
資本金2,300万円
事業内容コンサルティング事業/研修・教育事業

執筆・監修

執筆:株式会社LUCHT 編集部

監修:市村 明日菜

(株式会社LUCHT 代表・接遇・カウンセリング研修講師)

大手美容クリニックのカウンセラーとして約8年間、カウンセリングに従事してきた。現場では、患者様が納得して治療を選択できるコミュニケーションを追求し、成果につながるカウンセリングを実践。新ブランドの立ち上げメンバーとして参画し、開院からわずか2か月での黒字化に貢献した。さらに、研修施設では講師として200名以上の新人育成を担当し、これまで延べ400名以上の医療従事者・スタッフの育成に携わってきた。

現在は、これまでの現場経験と指導経験を生かし、歯科医院向け研修サービス「LUCHT」において、院長・歯科医師・歯科衛生士・トリートメントコーディネーター(TC)を対象に、提案型カウンセリングや接遇、スタッフ教育を支援している。

出典・参考

本記事は、株式会社LUCHTの支援実績、および以下の資料・研究を参考に作成しています。

  1. 医学書院「医学界新聞」2021年 患者さんの意思決定をSDMで支援する https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2021/3421_03
  2. 国立長寿医療研究センター 健康長寿ラボ「医療や介護の方針を一緒に決める『共有意思決定』とは?」 https://www.ncgg.go.jp/ri/labo/24.html
  3. ポーラスター矯正歯科センター北「当院で治療計画を決める際の考え方」(シェアード・ディシジョン・モデルに関する解説) https://www.k-ortho.com/news/shared-decision-making/
  4. 千葉市立青葉病院「インフォームドコンセントガイドライン」 https://hospital.city.chiba.jp/aoba/department/support/medical-safety/informed_consent_guideline/
  5. 藤田医科大学 岡崎医療センター「インフォームドコンセントガイドライン」 https://okazaki.fujita-hu.ac.jp/about/disclosure/informed-consent.html
  6. Apotool&Box「トリートメントコーディネーターとは?歯科医院の経営メリットや資格取得方法も」 https://apotool.jp/column/2024/06/28/treatment-coordinator/
  7. e-dentist「歯科医院の『トリートメント・コーディネーター(TC)』完全ガイド」 https://www.e-dentist.co.jp/column/complete-guide-for-treatment-coordinators/

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